2024年 7月 02日

スーツが与える心理学的な効果とメリット：着るべき理由

スーツを着ることで、ビジネスやフォーマルな場面での第一印象を強化することができます。研究によれば、私たちは他者に対して第一印象をわずか数秒で形成すると言われています。

たとえば Journal of Experimental Social Psychology に掲載された研究では、スーツを着用した人はカジュアルな服装の人よりも「有能・信頼できる・社会的地位が高い」と評価されやすいことが示されました^[1]。

「エンクロージング・コグニション（Enclothed Cognition）」という心理学概念により、着る服が思考や行動に影響を及ぼすことが知られています。

Psychological Scienceに発表された研究では、フォーマルな服装を着ると抽象的思考力が向上し、同時に自信や自己効力感も高まる傾向があることが報告されています^[2]。

スーツはプロフェッショナリズムの象徴です。Journal of Fashion Marketing and Management によると、スーツを着用している従業員は、顧客や同僚からより真面目で信頼できると評価されやすいことが確認されています^[3]。

スーツを通じて自己規律や専門性を自然にアピールできるため、ビジネスチャンスにもつながります。

フォーマルな服装をしている人は、社会的に高い地位や影響力を持っていると認識されやすい傾向があります。

Journal of Experimental Social Psychology における別の研究でも、スーツ姿の人は権威や影響力を持つ人物として扱われやすいことが確認されています^[4]。

Temple Universityの調査では、きちんとした服装をする日は、自己肯定感が高まり集中力も増すことが示されました^[5]。

つまり、スーツは「内面を整える装置」として、日々の生産性を高める要素になり得るのです。

スーツは社会的地位や成功の象徴とも言われています。実際に、スーツを着る人は他者から「高学歴・要職・成功者」として見られる傾向があると報告されています^[4]。

このように、スーツは“なりたい自分”を先に装うことで、評価や行動が後からついてくるツールとしても活用できます。

スーツを着ることで得られる心理的・社会的効果は多岐にわたります。

これらはすべて、心理学的研究や実証データに裏打ちされた効果です。大切な場面では、スーツの力を味方に、より良い自分を表現してみてはいかがでしょうか。

Kraus, M. W., & Mendes, W. B. (2014). Dress for success: Clothing influences self-perception and interpersonal behavior. Journal of Experimental Social Psychology, 52, 64–70.
Slepian, M. L., Ferber, S. N., Gold, J. M., & Rutchick, A. M. (2015). The Cognitive Consequences of Formal Clothing. Social Psychological and Personality Science, 6(6), 661–668.
Howlett, N., Pine, K., Cahill, N., Orakçıoğlu, I., & Fletcher, B. (2013). The influence of clothing on first impressions: Rapid and positive responses to high-status attire. Journal of Fashion Marketing and Management, 17(1), 38–48.
Bellezza, S., Gino, F., & Keinan, A. (2014). The Red Sneakers Effect: Inferring Status and Competence from Signals of Nonconformity. Journal of Consumer Research, 41(1), 35–54.
Temple University Behavioral Lab. (2020). Dressing well boosts productivity and task engagement. Internal report summary.